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最終更新日:2025-09-05 17:24:30

このガイドは、低遅延WebRTCストリーミングのセットアップに関する包括的な手順を提供します。主に2つのワークフロー、RTMP-to-WebRTCと純粋なエンドツーエンドのWebRTCセットアップについて説明します。

1. エンコーディング要件

最適なパフォーマンスおよびブラウザとの互換性を確保するため、ソースストリームは以下のエンコーディング基準を遵守してください。

  • ビデオコーデック: H.264(Bフレームなし)。WebRTCはBフレーム(双方向予測フレーム)をサポートしていません。Bフレームを有効にすると再生エラーが発生します。
  • 音声コーデック: Opus。最新のブラウザはWebRTC再生のためにOpus音声コーデックを必要とします。ワークフロー1のRTMP入力については例外があります。

トランスコーディングに関する注意: 当社プラットフォームは、これらの要件を満たしていないストリーム(例:Bフレームを含む動画や異なる音声コーデック)をトランスコードできます。ただし、トランスコーディングは遅延を追加し、追加費用が発生する場合があります。この機能はデフォルトで有効になっていません。有効にするには、サポートチームまでご連絡ください。

2. ワークフロー1:RTMPインジェスト、WebRTC再生

このワークフローは、既存のRTMP配信環境にWebRTC再生を統合したいユーザーに最適です。簡単なセットアップと低遅延の両立が可能で、唯一のトレードオフは必要なAACからOpusへのオーディオトランスコーディングによるごくわずかな遅延のみとなります。

RTMPのオーディオ要件:RTMPエンコーダーをご利用の場合、AACオーディオを使用する必要があります。RTMPはOpusをサポートしていません。ブラウザ対応のために、AACからOpusへのトランスコーディングサービスの有効化については弊社サポートチームまでお問い合わせください。

ステップ1:RTMPエンコーダーの設定(OBSの例)

エンコーダーをWebRTC互換のstream pushing and pullingができるように設定する必要があります。最も重要な設定はBフレームの無効化です。以下の手順は、人気のある無料エンコーダーであるOBS Studioを使用しています。

  1. 設定を開き、出力タブに移動します。
  2. Output ModeAdvancedに設定します。
  3. 配信タブでx264オプションフィールドを見つけ、bframes=0と入力します。これでBフレームが明示的に無効化されます。stream pushing and pullingのパフォーマンス向上に役立つその他の推奨設定については、下記の画像をご参照ください。

Step 2: OBSでストリーム送信先を設定する

  1. OBSの設定画面でストリームタブに移動します。
  2. サービスドロップダウンメニューから**カスタム…**を選択します。
  3. サーバー欄に、以下のフォーマットのRTMP Push URLを入力してください:
    rtmp://your-push-domain.com/appname/streamname
    • your-push-domain.com: 割り当てられたPush Streaming Domainです。
    • appname: ストリームをグループ化するためのApplication Name(例:live)。この名前はLow Latency Streamingプロダクトコンソールで事前に設定する必要があります。これにより、カテゴリーごとにストリームの個別設定や分析が可能になります。
    • streamname: ストリームごとに設定する一意の識別子です。
  4. 適用をクリックし、OBSメインウィンドウで配信開始を押してください。

3. ワークフロー2:エンドツーエンド WebRTC(低遅延)

絶対的に最も低いレイテンシーを実現するために、本ワークフローではパブリッシング(インジェスト)と再生の両方でWebRTCを使用します。WebRTCインジェストには2つのプロトコルに対応しています:

  • WHIP(WebRTC-HTTP Ingestion Protocol):最新の業界標準プロトコルで、幅広い互換性があるため推奨します。設定の詳細については、WHIP/WHEPセットアップガイドをご参照ください。
  • カスタムWebRTCインジェスト:特定のOBSプラグインが必要なカスタムプロトコルです。手順は以下に記載しています。

カスタムWebRTCインジェスト用OBSの設定

事前準備:

インストール方法:

  1. ダウンロードしたプラグインファイルを解凍します。
  2. プラグインの \data\obs-plugins\rtmp-services フォルダにある services.json を、OBSインストールディレクトリの C:\Program Files\obs-studio\data\obs-plugins\rtmp-services にコピーし、既存のファイルを上書きします。
  3. プラグインの \obs-plugins\64bit フォルダにある obs-webrtc.dll を、OBSインストールディレクトリの C:\Program Files\obs-studio\obs-plugins\64bit にコピーします。

トラブルシューティング: 新しいサービスオプションがOBSに表示されない場合は、ユーザー専用ディレクトリ内のservices.jsonを以下のパスに置き換える必要がある場合があります。C:\Users[Your Username]\AppData\Roaming\obs-studio\plugin_config\rtmp-services。

構成:

  1. OBSを再起動し、設定ストリームタブに移動してください。
  2. サービスのドロップダウンからWangsu webRTCを選択してください。
  3. ストリームキー欄に、以下のフォーマットでWebRTC用のpush URLを入力してください。.sdp拡張子が必須です。 http://your-push-domain.com/appname/streamname.sdp
  4. 適用をクリックし、配信開始を押してください。

4. プレイバックとテスト

ストリームがアクティブになったら、以下のリソースを使用してストリームプレイバックをテストできます。

  • Webデモプレイヤー:
    すぐにご利用のブラウザでストリームプレイバックをテストできます: CDNetworks WebRTC Player
  • モバイルSDK:
    モバイルデバイスで最適なパフォーマンスを得るため、H.265(HEVC)およびAACオーディオに対応した当社ネイティブプレイヤーSDKのご利用を推奨します。